2010/06/19

連続小説「妄想アメドラアトラクション」第1話

本当に連続小説なのか?いえ、気ままに書きたいことを書いているだけです。

読みたい、と思う人は、どうか、お気楽に。

誰もついてこれない。コメントできない。わがままな文章。文章を書いて想像することを楽しむ時間。たまにはそんな文章も書いてみたく。

<想像アトラクションシリーズ>
●連続小説「妄想アメドラアトラクション」第1話●


ゲーム大好きなMちゃんを、意外なアトラクションに誘うことにした。

私は海外ドラマが大好きで、その辺の情報はつねに海外のネイティブ発信英語ブログでチェックしているのだ。

本国アメリカでも、ついに人気ドラマがアトラクションになるそうだ。

そのキャンペーンなのか、なんなのかは定かではないが、日本にもアメドラアトラクションが期間限定で公開されるという。

「映画はあるけど、ドラマは聞いたことないよねー」

すっかりアトラクションづいていたMちゃんも、知らない世界を堪能出来るワクワク感に早速興味を示してくれた。

「それこそ24のCTUとかリアルに感じてみたいよね」
「何かと爆発したりして」
「何かといえば、チアリーダーとアメフト選手がいたり」
「何かとバケツサイズのアイス食べてるし」
「何かとピザ食べてるよね」
「映画じゃそうだけど、ドラマじゃむしろ、中華とか和風のテイクアウトが多くないか?」
「じゃぁ、出口付近カフェテリアとかあったら、中華のファーストフード系か、カルフォルニアロ-ルとか、やっぱ、ピザだろうな・・・」
「ココ、大阪。たこ焼きじゃない?」
「そうだった。そうそう、アメリカの職場って、必ずセルフサービスのまずいコーヒーがあるんだよね」
「ホントにまずかったらヤだなぁ」

私たちは、休みを合わせながら、ついに大阪にまでやってきたのだった。

「ユニバーサルか!?」
「とかいいつつ、USJじゃ~ないんだけどね」

そう。場所は近くだったが、とあるテレビ局が主催するイベント会場に併設されていたのだった。

「ABCとかCBSとかFOXとか、単語だけは聞いたことある」
「まぁ~そーゆー人たちが集まってるアトラクションだからなんだろうね?」

イベント会場だけに、入口はあっけあかんとしていて、人でごった返していた。

「どーして東京じゃないの?」
「ん~?大阪人が召喚したんじゃないの?」
「ちょ・・・召喚て。」

確かに、東京都心のイベントでの、クールな演出とは様相がちょっと違う。

「こてこてやん。あ、なんかイベントやってはるで」
「ちょ・・・なにその方言」
「知らんかった?昔、こっち方面住んでたんよ。大阪やないけどな」
「そうなんだ~。あ、だからたまに、変なんだ。発音」
「変ちゃうわ。それにもうこっちの方言しゃべられへんし。まじってるしな。東京弁と」
「しっかりそっち方面モードでしゃべってるし!」

なにやら東京とは全然違う、こてこてな感じ・・・割とクールなドラマが多いアメリカのドラマだが、大阪人に召喚されたことにより、ちょっと違うイベントのように見受けられた。

「あ~。ジャックバウワーおる!」
「知ってる?アメリカじゃ、もう終わっちゃったんだよ・・・24(Twenty-four)」
「そうなん?知らなかったよ。ていうか、ミシェル死んでから見てへんし」
「そっか~連れてきちゃってごめんね」
「いや、オモロイから。最初はさ、革新的だったよね。アレって」
「題名が数字でね」
「私の香水も数字でーす。212。」
「いきなり・・・そういや、4400(Forty-four-hundred)ってのもあったよね」
「それも数字題名だったね」
「その頃、300(Three-hundred)って映画なかった?」
「あった!おれたち、スパルターン!ってマッチョ系のローマ系の歴史系の。ちょっとグロかった。」
「あの頃、流行ってたのかな~。数字のネーミング。」

そんなくだらないことを言い合いながらも、ジャックバウワーがいる(等身大の看板が見えたのだ)ということは、アメリカのドラマのイベントが召喚されているのは間違いないようだ。

「お~まさか、あれはヴェロニカじゃないか?」
「ヴェロニカ・マーズ!大阪にくるとは思わなかった!あんまり有名じゃないと思ってたのに。」
「おお!あれは・・・まさか、Tバック!?ちょっと濃いな。マイケルの影、薄い!」
「私、プリズンブレイク、途中で見るの辞めちゃったんだよね~。Mちゃん、見てたんだ!?」
「うん・・・途中までね。」

確かに、アメドラを見ていくのは、根気がいる。一体、シーズンいつまで続くんだ?って気が遠くなるくらい長いのだ。

そして、ほぼ等身大か、それよりちょっと大きめの、リアル看板をあちこちにみかけながら、だんだん気分が盛り上がる私たち。

「お!?ソイヤーじゃん!」
「ちょ。ソイヤーって。やっぱカッコイーな~!ソーヤー等身大!写真でもカッコイーわー」
「私はベンが好きだったりして」
「Mちゃんらしいといえば、らしいかも。って、見てたんだ?LOST?」
「ジャックが髭生やして、ボロボロになってる途中までね。」
「けっこう見てたんだ。LOSTも、終わっちゃったんだよね~アメリカでは・・・」
「ほんと、日本に入るの、遅いよね。」
「だよ・・・私なんか、英語でしか見れないのに、アメリカ版DVD-BOX買ってるもん」
「理解するの大変そう」
「おかげさまで、ヒヤリング力がupしました」
「すんごい熱意!」
「しかも中古でね。めっちゃ安いよ。日本でBOX買うなんてあり得ないくらい・・・」

何気に途中までアメドラを見ていて、テンションが高まっている、こっちの方出身?のMちゃんであった。

そう。私はアメリカのドラマのほとんどを、セール期のレンタルか、中古のUS版BOXでまとめてみていることが多いのだ。英語だけで見ていることも多いから、内容をちゃんと把握してないストーリーもあったりする。けれどネイティブの海外ブログで、ストーリーがまとめてあったりするから、充分に楽しめちゃうのが今の時代だ。もうすっかりそれが普通になってしまった。とにかく海外ドラマは、日本に入ってくるのがめっちゃ遅いのが難点なのだ・・・。

「ヒーローズのマシオカと、アンドウ君に会いたい!」

いきなりMちゃんのテンションが上がった。

「あの、勘違いした漢数字のアナログ時計が生で見たい!」

あ、Mちゃん。ヒーローズが好きだったんだ。

「あったあった!あと、マシオカ、ココにいそうだよね・・・って、どっかにいても分かんなそうだけど」
「わたし、アンドウ君の、あの日本語、めっちゃ好っきゃねん」

主人公クラスのペトレリ家の話は一切出てこない。実は変わった趣味のMちゃんであった。

しかし、アメドラ登場人物たちの等身大写真の看板をあちこちに見かけつつも、まだアトラクションらしき建物が見えてこない。本当にあるのだろうか!?
<第2話へ続く>

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