Darryn's Honky Tonk Piano
http://www.youtube.com/watch?v=qtx7l9aVuA8
これはマジなホンキートンクなピアノですね!
ゴミのように打ち捨てられた、アスファルトの上のピアノです(笑)実は、調律の狂ったピアノも大好きなんです・・・。
ブギウギピアノも好きで、いわゆる酒場の熱気に対抗するかのごとく、チープなピアノでジャンジャカジャンジャカやってる音楽です。
ジャズでいうところのブルーススケールも、黒人の貧民街にあった調律の狂ったピアノから生まれた音階なのですが、そのジャズスケールのかっこよさとは裏腹に悲しい歴史があることを思うと、さらに、ブギウギピアノやホンキートンクのピアノの音色の世界に吸い込まれてしまいます・・・。
ブルーススケールとは・・・それもとりあえずyoutubeからおひとつどうぞ。
Blues piano Lesson - The Blues Scale {Beginner}
http://www.youtube.com/watch?v=aqLXxfqXZlw
とまぁこんな風に、古風なアメリカの風景が浮かぶようなピアノなわけです。
ブギウギピアノといえば、一昔前日本でも、「兄弟」という意味のフランス語で「レ・フレール」という兄弟のピアノユニットがブレイクしました。
Les Freres 公式web
http://lesfreres.jp/top.php
このユニットがブレイクする前、実はとってもローカルな場所で、間近でこの兄弟のピアノを聴いたことがあります。兄弟が昔アルバイトしていたという神奈川県逗子市のサンマルク、というピアノのある洋食レストラン兼パン屋さんです。
このこぢんまりとしたレストランで、すぐ目の前にあるグランドピアノで聴いた兄弟のブギウギピアノは、それはもうすごい迫力で、終始おっかけ気味(?)なファン達による手拍子が鳴りやむことはありませんでした。
良かったです・・・・・良かったですが・・・・・私個人的に、ちょっと調子が狂ってしまいました。というのは、ブギウギピアノって、静まり返った会場で、音の大きなグランドピアノで弾くと、けっこうウルサイ・・・んです・・・。(ファンの方、誤解しないでくださいね・・・)
なぜウルサイかというと、先ほども書いた通り、もともとは、酒場にある安っぽい音の小さなピアノから生まれた音楽だからです。
酔っぱらったおじちゃんたちが、ギャンギャン騒いでいる中、それに対抗するかのごとくジャカジャカやってきた音楽だからです。
当然、よく調整されたグランドピアノで、静まり返った中で聴いたら、その"ジャンジャカ"だけが表面に出てしまうため、かなーりウルサイんです。
なので、音楽はいいのに、どうもそのウルササに気を取られて凹んでしまうのです。大きい音ばかり聴いていると凹んでしまうのです。とはいえ私は普通のロックもハードロックも激しいジャズもいつも聴いてるんですが。
レ・フレール自体は好きなんですが、この、どうにもシックリこない感じは、車の中でCDで大音量で聴いた時も払拭出来ませんでした。どうにも音が大きすぎます。
最初にYouTubeで挙げた、ゴミのように打ち捨てられた、愛くるしくも懐かしいFunnyな音色のホンキートンクピアノ。(このYouTubeの動画の場合はさらにゴージャスなことにグランドピアノです)弦も緩みまくっていて大きな音が出ません。調律も狂ってます。けれど、そういうピアノで聴くからいい、ということもあると思います。
悲しい歴史を持ったブルーススケールジャズと同じく、ある音楽には、その音楽に適した環境と楽器も込みで花開いた歴史があると思うのです。
素晴らしすぎる大きなグランドピアノで酒場の音楽を聴く・・・このどうにもしっくりこない感じ。
ブギウギピアノは、環境が整い過ぎているきれいな場所で聴くとどうにもウルサく、聴いている間ずっと手拍子を打つのも疲れてしまいます。
レ・フレールのライブ。行きたい!と思いつつも、足が自然と遠のいてしまいました・・・。好きなんだけどなぁ、惜しいなぁ・・・。
「いや、実に惜しいですなぁ!」・・・おやじみたいな台詞がつい出てしまいます。
全くの個人的な意見ですので、これから聞きに行ってみたいという方は是非行ってみてください。楽しいですし損はないです。充実感があり眠くなってしまうようなクラシックのコンサートよりはお勧めできます。(変な意味ではありません。誤解なきよう)
クラシックもブギウギもホンキートンクも、それぞれに味があって好きですが、「その世界のもの」は「その世界」で聴くのが一番いい、ということですね。
ホンキートンクは青空のもとで、ブギウギは外国の乾燥した地域のパブで、クラシックはコンサートホールやサロンや部屋で。
そんな感じで、いろいろなピアノを、最適な場所で弾けたり聴いたりできたら、それが至上最高だな、と思います。
おお〜、おもしろい。
返信削除この世のすべてのピアノが、これくらい音が狂っていてもいいなら調律がものすごく楽だしすぐ終わるんですけど、それだと仕事を失ってしまいますね^^
確かに。でも私のまわりのピアノ弾き達は、調律が狂ってることに敏感で気にする人が多いですね。狂っててもそれを愛くるしいと思う私みたいなのは少数派みたいです…ホンキートンクのyoutubeはまれに見るpianoだと思います。
返信削除