2009/12/15

ピアノの泣ける和音~モーリス・ラヴェルの「Miroirs(鏡)」

音楽では一時期すっかり他のジャンルに没頭し離れてしまってはいたものの、大人になってから改めてクラシック音楽を習いながら弾いてみると、時々、「泣ける和音」に出会います。

胸がキューンとなって、その和音や、お気に入りの小節ばかり音を鳴らしたくなる、泣ける和音。ジャズのコード進行にも、「泣ける進行」がありますが、クラシックピアノではひさびさの感動体験だったのでネタにしました。

画像は、モーリス・ラヴェルの「Miroirs(鏡)」という曲集の中の、最後の曲「鐘の谷 "La vallée des cloches"」の最後の2小節。デジカメで撮るのが面倒なので、ケータイで撮影しました。


ちなみにこの部分、ピアノだと両手で弾きますが、、音域は低音部、弾ける人は<ヘ音記号>をつけ、すべての音にシャープ<#>付けた上で弾いてください。

「鏡」の中では唯一、私にも、「とりあえず弾ける!(これはイケる!)」と感じた曲で、練習中でもありますが、まだこの曲ではレッスンを受けていないし、私は素人だし、まだ弾きこんでもいないので、詳しいことはここでは省きます。

ざっと楽譜を見ながら弾いていたところ、最後の最後が、こんな和音で終わるとは・・・。

フランス人、モーリス・ラヴェルは、日本人以上に日本人の感性をもってるな~と驚かされます。おもいっきりアジアンビューティーな和音なんです。

最も、フランス近代の音楽人や美術家は、時代的にも国中で日本の芸術が流行っていたこともあり、少なからずみんなこんな傾向がありますが・・・。

音をお伝えできないのがとても残念です。

しいて言うなら、邪馬台国や大和朝廷などの時代の神社仏閣や、京都の町並みが脳裏に浮かぶような古風なサウンドです。決してノートルダム寺院的雰囲気ではありません。

けれど中国でも韓国でもないんです。

どう感じてみても、大和朝廷時代の日本です。平安時代の十二単というよりも、聖徳太子が来ていたような礼服とか、あまりよく知らないけどヒミコとかが、脳裏に浮かびます。あえて時代を上っても、鳴くよウグイス平安京かな~といった感じ。

この和音が気になって気になって、何度も何度も最後の2小節を弾いてしまうほどお気に入り和音。日本人としての先祖から受け継いできた遺伝子が、「これ、超懐かすぃ~☆」って言ってる感じ。

「鐘の谷 "La vallée des cloches"」では、最初っから、アジアンビューティーサウンドが炸裂していて、これはどこの国の、何の「鐘」だろう?と気にせずにはいられない。

何の鐘なの?ねぇ、モーリスラヴェルすわん。

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