●海馬―脳は疲れない
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気になる記事あり。まずは少しだけ引用させていただきましょう。
<もの忘れ・ド忘れが増える理由>
大人が一万個知識の中から一つを選ぶようなものとしたら
子供は十個の中からひとつ選び出すだけだからすぐにできる
ざっくりとした感想を述べると、「まさか自分にそんな脳があったなんて」なんてアホな考えが脳裏に浮かんでしまいましたが、それはさておき、なるほど~と思わずにはいられない、なんだか気持ちが救われたような、分かりやすい解説でした。
一万個の情報の中から、順位がより低い9000番台くらいにまで落ち込んでしまうと、思い出すのに時間がかかってしまうのは当然のこと。
脳への入力情報が多くなれば多くなるほど、つまり年をとれば取るほどそうなっていくわけだから、気にする必要はまったくないと。
記憶に関係してる脳の「海馬」と呼ばれる部分は、常に細胞が入れ替わっていて変化が大きい場所なんだとか。
細胞が死ぬスピードも速いけれど、それ以上に入力情報が多ければ多いほどどんどん細胞が増え、海馬が大きくなるのだそうです。
常に増えたり減ったりしているので、その際に生存に必要な情報を捨てたり保存したり「仕分け」しているということです。記憶そのものは、そうやって、「海馬」によって仕分けされた状態で、別の場所に保存されていくので、万が一海馬が損傷しても、損傷する前の記憶はちゃんと別の場所に保存されているのだとか。
その代わり、損傷後の記憶はきちんと保存することが出来ないため、どんどん忘れていく、と。
またいろいろ読んでみると、脳に関しての研究の歴史はまだまだ浅く、ほとんどのことはまだはっきりと分かっていないとか。
また、人間の脳は全体の2%しか使っていないけれど、残りの98%の部分の細胞は、いくら死滅しようが生存には全く支障が出ないように出来ているのだそうです。
基本的に人の体は無駄が多く、「いざ」という時に備えて余分に備える性質があるようで、20歳過ぎたら脳細胞が毎秒1個死滅(ショック!)してても、死ぬまでには相当生き残っているから大丈夫とのこと。(ああ良かった)
そういう意味で、今回読んだ本は、精神安定剤のごとく読んででホッとする内容が多かったです。
けれど脳は全体の2%しか使っていないなんて、ずいぶん無駄が多いです(笑)。しかし。まさか自分にそんな脳があったなんて・・・と、結局、最初の感想に戻らずにはいられません!
まず「脳が大事」って気づいたのはいつ頃だったのでしょう?
その昔、古代エジプトでは、ミイラを作るのが流行りだった時には、脳は鼻水の原料くらいにしか思われていなかったらしく、大して大事ではないものと思われていて、すべて取り除かれ捨てられていたらしいですし、ついこの間まで、心は心臓にあると信じられていたとか。
あと、もう一つホッとすることが書いてあったのでご紹介します。
脳は疲れない!
これはこの本のサブタイトルにもなっていて、表紙にも書いてある文句です。
脳は疲れない。疲れてるのは目です。とのこと。
脳は眠っている時も、記憶を整理したりする際に夢を見たりして働いているくらいだし、呼吸したり、心臓が動いているのも脳が休んでいない証拠だから、死ぬまで働き続けられる、とってもパワフルでタフな細胞だと。
ただ、睡眠だけは、最低6時間は必要だそうです。脳自体は疲れないし、休まないけれど、睡眠中には体にとって大事なことをたくさんしているので、睡眠だけはちゃんと取るように、とのこと。
この本で学んだこと。
・年をとれば取るほど情報量が多くなるので、ものを忘れがちだと勘違いするが、実際はそうではない。
・脳は疲れない。疲れているのは目。脳は死ぬまで休まない。
おおまかに言えばこの2つでしょうか?
脳はどんどん使いましょう。どんどん記憶して、情報を蓄えれば蓄えるほど考察量もUPし、大人になればなるほど、脳は賢くなっていきます!
・・・そんな風にポジティブな発想で生きていれば、ド忘れしようが変に落ち込むこともなくなりそうですね。
読みやすい対談モノで、ライトな感覚ですぐに読める本でしたが、背中をポン、と押してくれたような気がします。
最近物忘れが多いな、とちょっと不安な方。気軽に一読されると精神的に癒される面が多いので、おすすめ致します。
楽しく読めそうですね!
返信削除「脳に悪い7つの習慣」
こっちもとても気になります(笑)
どちらにしても安いから買っても損はなさそう。他の本の購入ついでに買うのもいいですね。ネガティブなタイトルなのにポジティブというのもなんか惹かれます(笑)
>ピアノトオトさん
返信削除ども。もう一つの方はいわゆる学者系の新書タイプの本でちゃんと読むのに時間がかかってます(^。^;学者さんの書いた新書を読むのは久しぶりで(笑)
文章は難しくはないのですが。ポイントがたくさんあり過ぎて、頭の中でまとめきれていません。
「ネガティブなタイトルなのにポジティブ」というのは分かる気がします。アメリカで働いていたり、その後は救急病院で働いているお医者さんでもあり、教授としても、スポーツの世界でもブレインとなって支えている方なので、考え方はとってもポジティブです。
いずれ近いうちにレビューしたいです。