小学生の頃にピアノの先生から与えられた曲ですが、独学でピアノを弾いている人、または大人になってから始めて、有名どころの曲にしか手を出せていない人には、まず一生お目にかかることはないだろうな、といった曲です。
メンデルスゾーン作曲「スケルツォ」。作品16-2。E-Minor(ホ短調)。
これが当時使用していたそのまんまの楽譜の表紙。ちょっとヨレヨレ。
さすがにマイナーなのか、輸入版のピース版(1曲のみ個別に発行されている楽譜)でございます。
最近、物を捨てたり整理整頓していたのですが、楽譜も、もう弾かないだろうなと思われるものは処分しております。メンデルスゾーンさんの楽譜も、複数曲おさめられている楽譜があり
(これがその楽譜です)
10歳くらいの頃、メンデルスゾーンをよく与えられていた時期があったんだなぁ、と思い出しながら、この楽譜を捨てようか否か迷っていたのです。
当時はピアノ的にダメダメだった私ですので、先生がそんな私への処方箋として与えてくれたのかなぁ?と思ってしまいました。
今回取り上げた、輸入版のピース版の「スケルツォ」の楽譜は、この普通の楽譜の曲集の中に挟まって保存されておりました。小学生の時以来の開封です!
メンデルスゾーンといえば「真夏の夜の夢」でおなじみ、結婚式でよく取り上げられる「ジャジャジャジャーン」で始まる曲が有名ですが、ピアノ曲も良い曲がいろいろありますね。
しかし今回の「スケルツォ」は、もう気分的には50年ぶりくらいに再会したかのような、懐かしくもとっても新鮮な気持ちで、ほとんど「初見(しょけん:初めて見る楽譜を見て練習なしでいきなり通して弾くこと)」の感覚で弾いてみました。
やることいっぱいだぁ・・・
これが正直な感想です。普通の庶民の、アニメや歌謡曲の歌の方が好きで、クラシックが苦手という呑気な10歳の子供だった私としては、これはさぞかし大変だったろうな、と、自分のことながら改めて実感しました。
けれど、大人になってから始めた中級レベルの方にも、一度さらってみることをお勧めいたします。
YouTubeでも検索していろいろな演奏を見てみましたが、すんごいスピードでガンガン弾いており、正直びっくり致しました。
ミスタッチだらけでも、ハイパースピードで演奏し、それをUPしてしまう外国人たちのあっけらかんとした演奏が多かったですが、私としては、難易度低く目の曲は、ミスタッチをなるべくなくして完成度を高く持っていったほうが良いように思っておりましたが・・・実際どうなんだろう?
プロの指定速度での演奏が聴いてみたい曲です。
メンデルスゾーンに関しては素人で、「あの結婚式のジャジャジャジャーンの人だよね」くらいの知識しかないので偉そうなことはなにも言えませんが、曲の感じは、如何にもピアノらしい、ピアニスティックな動きだけではなく、オーケストラの音が聞こえてくるような雰囲気も持っていて、マルチ系音楽家のような様相を呈しております。
最初はいかにもトランペットのファンファーレのようなオープニング。
(当時のレッスンで先生の書いたメモ付きで失礼します)
スピード速めで弾く曲の中でのこのファンファーレは、譜面上は簡単そうに見えても、意外にグランドピアノでないと難易度がUPします。電子ピアノではいちいち上から鍵盤を叩かないと弾けませんが、グランドピアノは、鍵盤が上げ切らなくても半分タッチで音が連打できるので、できればグランドpで弾いていきたいところ。
スタッカートで弾くところが多く、(ケータイのいい加減な画像でスイマセン)
3度などの重音・和音の連打やメロディが多く、その上、左手でも3度の重音メロディが出現し、(こういうのは慣れてないと難しいんですよね~!)
初級~中級レベルにしては、音域の幅が広く、(写り悪くスイマセン)
手を思い切り広げて、同時連打の両手ユニゾンオクターブで弾くところもあり、
洪水のごとく分散和音(アルペジオ)が続く、いわゆる難所的なところもあり、
曲はオーケストラのような構成を感じるような雰囲気があるため、ピアノ的には弾きにくいと感じるところもありつつ、曲そのものの全体の構成を分かった上で、場面場面で気分の切り替えが必要であります。(たぶん、きっと。)
ある程度、オーケストラで使われている楽器を演奏しているような想像力も必要、強弱に気を付け、メリハリをつけて弾かなければならない、表現力も試される、といった感じでしょうか?(たぶん、きっと、そうだよね?先生?)
兎に角、やることいっぱい。
たった4ページの小品ですが、技術的ないろいろなものが詰め込まれております。
初級者にとっては特に、きっと課題も山積みで、部分練習は避けられないし、小学生でも弾けるレベルのこんな良曲、めったにないのでは?
つまらない練習曲をやるくらいなら、コレに一生懸命取り組んだ方が、表現力とともにピアノレベルUPするような気がします。
ということで、私も、今後、この曲を「完成度高く」「音楽的に感動的に仕上げて」「暗譜・ノーミスで弾く」「指定速度Prestoで弾く」課題の18番にしていこうと思います。
楽譜捨ててなくて良かった!と思えた曲でした。
あまりに難しい曲ばかりやっていてもピアノレベルはUPするかといえば、そうではないのです。いろいろなレベルの曲を満遍なくさらうといいですね。新鮮な気分になります。
っということで、メンデルスゾーン作曲「スケルツォ Scherzo E-Minor(ホ短調)作品16-2」おすすめです。
最後に。このメンデルスゾーンの輸入版でピース版の楽譜と同じ出版社のピース版楽譜で、買っておきながら弾いていなかった楽譜を自分の部屋から発掘してしまいました。
リスト作曲「メフィスト・ワルツ」!
難易度がいきなりハイパーUPしてしまいました。これは捨てるのはちょっともったいない楽譜です。1曲で800円位しました。
しかし、リストの曲って、呑気なアマチュアピアニストにとっては手も足も出ない感じがあって、全然弾いたことないので不安です(^。^;
難所だらけで心が折れそう。山で言うところの「ジャンダルム」って感じ。
注:北アルプスの岩山。初心者は絶対登ってはいけない険しい山です。
このメンデルスゾーンの曲はかなり気になりますが、自分にも弾けるのでしょうか?(笑)お恥ずかしいことに、ピアノ演奏熱は早くも冷めてしまいました^^;
返信削除>ピアノトオトさん
返信削除今日、動画聴き比べ編として文章up致します!
是非聴いてみて頂き、それでご自分でいけそうだ!と思えば取り組んでみると、技術力upの助けになると思います。
(^。^)
しかし指定速度はめっちゃ速いため、練習曲として取り組む場合はじっくりと遅めで弾くのが良さそうです。私もゆっくり演奏からスタートしていこうと思ってます。
練習曲まがいのものを弾いているとどうしてもモチベーション下がるので、やっぱり芸術度の高い作品に1つでも多く触れていくことが長く続ける秘訣なのかな?と思っております。
私も勉強中の身。全然偉そうなことは言えませんが、このメンデルスゾーンはいいチョイスだと思います。